今回は、エクセル組織図の作り方を3種類、紹介します。
組織図の作成にはパワーポイントが適していると思いがちですが、エクセルでもSmartArtを使うことで簡単に作成することができます。
3つの組織図の作り方は、それぞれにメリット・デメリットがあるので簡単で作りやすそうな方法を選んでください。
エクセル組織図の作り方
エクセル組織図の作り方は3種類あります。
- セルと罫線を使って作成
- 図形(オートシェイプ)を使って作成
- SmartArtを使って組織図を作成
セルと罫線を使って作成
一番簡単でオーソドックスなのが、セルと罫線を使って組織図を作る方法です。
では順を追ってやり方を見ていきます。
エクセルを起動して「空白のブック」を開きます。
セルを小さい正方形の方眼紙状態にします。
正方形にすると、図形がつくりやすく、罫線をキレイに引くことができます。
正方形のサイズは組織図のボックスの量で決めます。
作りたい組織図ボックスが多ければサイズの小さい正方形、組織図ボックスが少なければ正方形のサイズを大きくした方が扱いやすいです。
とりあえず今回は、縦x横を20ピクセルでやってみます。
1. 左上の「すべて選択ボタン」をクリック
2. [ホーム] タブの [セル] グループで、[書式] をクリック
3. [セルのサイズ] の [列の幅の自動調整] をクリックしてサイズを入力
セルを選択して好きな大きさの組織図の各要素のボックスを作ります。
図形のサイズは自分の組織図の要素によって変更しますが、必ず偶数個のセルを結合させます。
セルを偶数個にしておくと、罫線を真ん中で引くことができるためです。
ボックスを選択した状態で右クリックし「セルの書式設定」からボックスの枠をつくります。
セルの書式設定ダイアログから、線種を選んで「外枠」で囲みます。
同じ要領で組織図の要素数分のボックスをつくり並べます。
ボックスの結合はこの段階でしてもかまいません。後で結合してもOKです。
各ボックスを罫線でつなぎます。
偶数個のボックスを作成すれば罫線をボックスの真ん中にひくことができます。
最後に各ボックスに文字を入力していきます。
お好みでボックスに色をつけてかっこよくしてください。
これで、セルと罫線で組織図が完成です。
図形(オートシェイプ)を使って作成
続いて、図形を使って組織図を作る方法です。
エクセルを起動して「空白のブック」を開きます。
挿入→図形から長方形もしくは、角丸の長方形を選択してセルに挿入します。
長方形のサイズは後から変更できますが、コピーして同じ大きさのボックスを作った方が効率がいいのでできるだけ最初にサイズを決めてしまった方がいいです。
組織図を構成する要素を作ります。最初に作ったボックスをコピーして、貼り付けていきます。
ボックスをコピーする方法は、コントロールキーを押しながらボックスの図形を選択し、コピーしたい場所にドロップします。
貼り付ける前にセルを選択しておくと、選択したセルの左上に合わせられます。
線を引く前にボックスをずれなく並べます。
ボックスずれてしまうと線がまっすぐに引けずにカッコ悪くなってしまいます。
図形をそろえる方法は、手動で行わずに書式→配置を使います。
1.そろえたい図形をコントロールキーを押しながら選択していきます
2.メニューに描画ツール[書式]が表示されるので、それをクリックします。
3.「書式」メニューの「配置」を選択して、図形をそろえます。
今回は「上揃え」で整列させ、このようになりました。
ボックスの整列については以下のページで紹介しています。
オブジェクトを整列または配置する
ボックスをキレイに配置できたら、最後に線を引きます。
線は「挿入」→「図形」から直線を選びます。
最後に図形に文字を入力します。
図形に文字を入力するには、図形を選択し右クリックから「テキストの編集」を選びます。
これで図形(クリップアート)による組織図が完成しました。
色やタイトルなどをお好みで設定してください。
SmartArtを使って組織図を作成
空白のシートから、 [挿入] メニューの [SmartArt] をクリックすると、SmartArtの各種テンプレートのダイアログボックスが表示されます。
組織図のテンプレートは、左側の[階層構造] グループをクリックします。
組織図用のテンプレートが表示されるので、使用したいテンプレートを選択します。
組織図テンプレートを選択すると、リスト形式でテキストを入力できるようになります。階層は後で修正できるので、まずは必要な要素をすべて入力していきます。
組織の要素を入力したら、階層を正しく修正します。
組織の要素は後で追加することが可能です。
階層の修正は、リストから行います。修正したいボックスの文字を右クリックして、メニューから移動場所を選びます。
組織図ができたら、次にレイアウトや色を変更します。レイアウトは組織図のSmartArtを選んだ状態で、メニューの
「デザイン」→「レイアウトの変更」
色は、同じくメニューの
「デザイン」→「色の変更」
から行います。
これでSmartArtで組織図を簡単に作成できました。
組織図を作るときの考え方
組織図とは、会社や団体などのグループの役職や役割別に構造を図に表現したものです。
組織図の作成には特に決まったルールはなく、単純な組織図では名前を階層で示すだけですが、デザインや図形、イラストなどを用いておしゃれな図を書く場合もあります。
組織図を作る目的によっては、電話番号やメールアドレスなどの連絡先、詳細なプロフィールなどを書いても構いません。
組織図を作る目的を考える
組織図を作るときには、組織図を作る目的を考えることが重要です。
会社にいる人材を一覧で見たいのか、連絡先を把握して連絡網として使いたいのか、株主向にアピールするために会社の組織体制を示したいのか、など目的によってデザインや項目が変わってきます。
組織図を作る目的の例
では組織図を作る目的にはどのようなものがあるか説明します。
現状の組織の把握する
ある程度、組織が大きくなってくるとどんな人材がいてどういった構造になっているかわからなくなってきます。現状の組織図を作成することで、今後の展開や戦略を考えるヒントにすることもできます。
権限や役割の明確化
組織図を作成することで、どの部門にどのような権限があるのか、誰がどういった役割を担うのかといった説明をすることができます。組織図がないと、口頭で説明しても把握しにくいですが、図があると担当者もわかりやすいです。
連絡網などの用途
組織図に連絡先や詳細を記載することで連絡網や各員の紹介を兼ねることもできます。
対外的にアピールする
会社の組織図をホームページに表示する企業もあります。これは、「部門や体制がしっかりしているから安心です」というアピールにつながります。対外的にアピールできる会社の構成なら、会社概要やホームページに表示してもいいでしょう。
今後の理想の組織を作る
現状の組織図だけでなく、今後どのように組織を構成していくのかという将来の組織図を作成することも意味があります。本来必要な部門はどこで、現状はどの部門が足りないなど今後の人材活用のために作成します。
まとめ
今回は、組織図を作るときの考え方や実際にエクセルで組織図を作る方法を紹介しました。
それぞれの方法は、どれが正しいということはなくメリットデメリットがあるので自分が簡単で作りやすい方法、メンテナンスしやすい方法を選ぶといいでしょう。
また、自分で1から組織図を作るのがたいへんという場合にはすでにできているテンプレートを利用するという方法もあります。当サイトでも組織図のテンプレートを配布しているので、利用してみてください。