システム開発やWebサイトリニューアルをする際に、事業者とやりとりするコミュニケーションツールが必要になることが、よくあります。

件数が少なかったり、担当者が1対1だったりするとメールでやりとりすれば済んでしまいますが、業務ごとに担当者が違っていたり、別の人が同じことを何度も聞いてしまったりといったことも起こります。

そこで、活用されるのがQ&Aシート(QA管理表)です。Q&Aシートで質問と回答を管理すれば、メールでやりとりするよりも効率的にコミュニケーションをとることができます。

今回はQ&Aシートのエクセルテンプレートとその使い方について紹介します。

Q&Aシートのエクセルテンプレート

はじめにQ&Aシートのサンプルテンプレートを紹介します。

Q&Aシートは課題管理表にも似ていますが、課題管理表ほど複雑にはしないことが多く通常は、質問と回答がわかるように表形式で管理します。

設定されている項目
No
質問日
質問者
分類
質問
回答者
回答日
回答
備考・関連No

※ 各項目については下記で解説します。

A4横サイズですべての項目が入るようになっています。プリンタによってはA4一枚にならないこともあるので、その場合はA4一枚に入るように調整してください。

Q&Aシートのエクセルテンプレート

Q&Aシートのエクセルテンプレート

Q&Aシートの項目

一般的に設定されるQ&Aシートに必要な項目は以下のようなものです。

No

質問に対する連番の番号で自由に設定します。区分などで記号(例:A-0001)をつけて管理してもいいでしょう。番号をつけておくと、会議や関連の質問を探す際に便利です。

質問日

質問を記入した日付です。質問日を記入することで質問が古いのか新しいのか?放置されているのかがわかります。

質問者

誰が作成した質問なのかを記入します。質問者を記入することで質問の詳細を確認することができます。

分類

プロジェクトのどの部分の質問なのかを分類する場合に使用します。小さなプロジェクトでは分類はいらない場合もあります。

質問

質問を簡潔にわかりやすく記入します。質問がわかりにくいと確認に何度もやりとりが発生するので、相手にわかりやすい表現で詳しく記述する必要があります。

回答者

質問に回答した人の氏名を記入します。回答に対する確認が行えます。

回答日

回答を記入した日付を記入します。

回答

質問に対する回答を記入しますが、回答だけでなく状況や関連する事項などを詳しく記入すると備忘録的な使い方もできます。回答がすぐにできない旨を伝えて、追加で記入するようにすると質問が放置されていないことがわかります。

備考・関連No

関連する質問のNoや、関連資料の場所、その他回答に対する補足などがあれば記入します。

これらの項目で不要な部分があれば除去し、独自の項目が必要ならばシートに追加してください。

QAシート運用のポイント

Q&Aシートは、質問と回答をその日付と記入者と共に記入していくだけのシートですがしっかりと運用ルールを決めておかないと、効率が悪く「メールでのやりとりでよかった」という使えないQ&Aシートになってしまうこともあります。

Q&Aシートのサンプル

Q&Aシートのルールで決めておくべきことは、

何のためのQ&Aシートか?

ということです。

顧客とのやりとり用、プロジェクトメンバー間で共有するためのもの、リーダーが今までの疑問点をまとめるため、といった明確な目的がないと、課題と質問と要望がごちゃまぜになったQ&Aシートになってしまいます。

Q&Aシートを運用する際には最低限以下のことを決めておきましょう。

・何のためのQ&Aシートか?
・シートを管理(更新)するのはだれか?
・Q&Aシートで管理する対象は何か?(質問、議事録、ToDoなど)
・ドキュメントや仕様書と異なる場合はどちらを正とするか?

Q&Aシートをもっと便利に使う

エクセルでQ&Aシートを管理していると、項目が少ないうちは問題ありませんが多くなってくるとエクセルでは管理が難しくなってきます。

エクセルでQ&Aを管理することのメリット・デメリット

メンバーが多くなってきたり、顧客との共有をもっと密にしたい、もっと効率よくしたい場合には課題やQ&Aを管理できる専用のクラウドツールを使うといいでしょう。

顧客とのQ&Aの管理でおすすめなのはBackLogです。直観的に操作できるので、教育コストも少なく手軽に利用できます。

backLogの管理画面

エクセルでは難しい、Q&Aの検索や添付ファイル、ユーザーの管理など機能が多いので不満がありません。

1プロジェクト10人までは無料で使用できるので、とりあえずクラウドでQ&Aの管理に興味があるという人は試してみてください。