物品や現金などを預かった際に発行する預り証。領収書に似ていますが、預り証は後で物品を返す必要があります。

今回は、エクセル版の預り証の無料テンプレートを紹介します。

不動産や賃貸などで使用する「鍵預かり証」については以下の記事で紹介しています。
鍵預かり証テンプレート

預かり証とは?

預かり証とは、他人の物品や金銭を一時的に預かった際に発行する書類です。預かった側と預けた側が、預けたものの所有権が移転していないことについて合意していることを示します。

預かり証の種類と役割

預かり証には、以下のような種類があります。

物品預り証
物品を預かった際に発行する書類

金銭預り証
金銭を預かった際に発行する書類

手付金預り証
不動産売買などの契約時に、手付金を預かった際に発行する書類

預かり証は、以下のような役割を果たします。

証拠書類
物品や金銭の預かり事実を証明する

所有権の移転防止
物品や金銭の所有権が移転していないことを示す

トラブル防止
預かり証の内容を巡ってトラブルが発生した場合、証拠となる

預かり証が必要なケース

預かり証は、以下のようなケースで必要となります。

物品や金銭を一時的に預かる場合
修理や保管などの目的で、他人の物品や金銭を預かる場合

契約時に手付金を預かる場合
不動産売買などの契約時に、手付金を預かる場合

その他、所有権の移転を明確にする必要がある場合
遺品や共有財産などを預かる場合

法的な効力

預かり証は、民法上の保管契約に基づく書類です。保管契約とは、預かる側が預けた側の物の保管義務を負う契約です。

証拠力
預かり証は、物品や金銭の預かり事実を証明する証拠となります。

所有権の推定
預かり証を持っている者は、物品や金銭の所有権を持っていると推定されます。

返還請求権
預けた側は、預かり証に基づいて、物品や金銭の返還を請求することができます。

 

預り証テンプレート(ひな形)

預り証のエクセルテンプレート(ひな形)です。一般的な物品用、現金用、鍵の預り証の書式が参考になります。

物品の預り証

物品を預かる場合は、何の物品をいくつ預かったのかを表にしておきます。物品は具体的な名称で、種類の違うものは別の行にしておくとわかりやすくなります。

物品の預り証テンプレート01
物品の預り証テンプレート01

物品の預り証テンプレート02
物品の預り証テンプレート02

現金の預り証

現金を預かる場合は、いくら預かったかを書く欄が必要です。また、なんの名目か書いておくことでお互いに認識を共有することができます。

現金の預り証テンプレート03
現金の預り証テンプレート03

現金の預り証テンプレート02
現金の預り証テンプレート02

 

預り証の書き方

預かり証には、特別に決まった書き方はありません。預かり証を発行する店舗や企業で独自に書式を決めることができます。一般的に、預かり証で使われる項目としては以下のようなものがあります。日付や預かり品名などの基本の項目に各々に必要な項目を加えていきます。

預かり証の種類
物品預り証、金銭預り証など

日付
預かった年月日

預けた側
氏名、住所、連絡先

預かった側
氏名、住所、連絡先

預かった物の内容
物品の場合は名称、数量、状態など、金銭の場合は金額

返却期限
返却期日が決まっている場合は記入

署名・捺印
預けた側と預かった側の署名または捺印

ポイント
項目名は明確に記載し、誤解が生じないようにする
金額や数量は、数字と漢数字の両方で記載すると良い
返却期限は、具体的に日付で記載する

署名・捺印の必要性

預かり証には、預けた側と預かった側の署名または捺印が必要です。署名・捺印は、以下の役割を果たします。

本人確認
預かり証の内容に同意したことを確認する

改ざん防止
預かり証の内容が改ざんされていないことを確認する

ポイント
署名または捺印は、必ず原本に記載する
認印ではなく、実印を使用する

保管方法

預かり証は、紛失や破損を防ぐために、大切に保管する必要があります。

ポイント
複写を作成し、原本と分けて保管する
ファイルなどに綴じて、保管する
万が一紛失した場合、速やかに警察へ届け出る

 

まとめ:預かり証で安心取引を実現

預かり証は、物品や金銭の預かり事実を証明する書類で、トラブル防止に重要な役割を果たします。預かり証を作成することで、以下のようなメリットを得ることができます。

証拠力: 物品や金銭の預かり事実を証明する証拠となる
所有権の推定: 預かり証を持っている者は、物品や金銭の所有権を持っていると推定される
トラブル防止: 預かり証の内容を巡ってトラブルが発生した場合、証拠となる

預かり証を作成する際には、以下のポイントを踏まえて、正確な預かり証を作成しましょう。

必須項目を正確に入力する
署名・捺印を行う
大切に保管する

預かり証は、安心取引を実現するための重要なツールです。上記の内容を参考に、正しい預かり証を作成し、トラブルを未然に防ぎましょう。